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【総論】Visual Abstract
本記事のポイント
【総論】高齢者が元気に過ごすための転倒予防
「近所のおじいさんが転んで入院した」
そんな話を聞いたことはないでしょうか。
そういえば、最近足元がおぼつかなくなっていたなぁ・・・そんなことはないですか?
大腿骨頸部骨折、脊椎圧迫骨折、頭蓋内出血など、高齢者が転倒すると様々な怪我をしてしまいます。
しかも、それによって寝たきりになってしまうなんてことも珍しくありません。
医学の世界では、「転倒外傷」は予防可能な疾患と考えられています。
高齢者が元気に暮らすための転倒予防に必要なのは、体の状態に応じて1次予防、2次予防、3次予防と行うべき予防を意識することです。
1次予防
1次予防とは、元気な時から取り組むべき予防です。
ここでの予防は、2次予防のフェーズ、3次予防のフェーズでも必要となります。
具体的には、
- 転倒予防体操(筋力訓練とバランス訓練)を行うこと
- 毎年視力検査を行うこと
- 内服薬の内容を常に適切なものにする
の3つがあります。
2次予防
2次予防とは、転びやすくなってきたら行うべき予防です。
一番大切なのは、生活環境を整えることです。
転びやすくなってきたら介護保険を使えるようになることが多いです。
介護保険を利用して、自宅内の手すりの設置などの環境調整を行いましょう。
3次予防
3次予防とは、実際に転倒した後に取り組むべきことです。
転倒すると、また転倒すると怖い(転倒後恐怖)という状態になり、これまでよりも動かなくなってしまうことがあります。
そうすると、さらに体が弱くなり転びやすくなるという悪循環に入ってしまいます。
そうならないように適切にリハビリを行い、自信をつけることが大切です。
まとめ
転倒予防は人それぞれ考えるフェーズが異なってきます。
1次予防〜3次予防までのどこに該当するのか、対策したいのか考えてみましょう。
それを意識しながら転倒予防に取り組むことで、より安全な環境を作れると信じています。